あなたの中の声は、本当にあなたのもの?

こんにちは、りさです!
前回は
「未来からの自分を考えてみましょう」
という話をしました。
想像できる範囲ではなく、
想像を超えた未来を描き、
映像のようにイメージしてみる。
そして「未来の自分がどうありたいか」
を基準に今を選んでいこう。
そんな内容でした。
未来を「もう叶っているもの」として扱うことで、
今の行動が変わっていく。
私自身もそう意識して毎日を過ごしています。
そして今回は、その逆の視点について
話していこうと思います!
未来を思い描くとワクワクするのに、
ふとした瞬間に過去に引き戻される。
そんな経験は誰にでもあると思うんです。
積み重ねてきた価値観を手放すのは本当に難しい。
だからこそ、未来から考えると共に
過去をどうやって断ち切るか、
俯瞰して見られるかが大切なんですよね。
私の場合、やはり大きな影響を受けたのは
「親との関係」でした。
家族は仲が良いと思っていたし、
学生時代はその日あったことをすべて親に話すほど。
テストで何点取ったとか、
友達とこんなやり取りをしたとか、
とにかく一日の出来事を
逐一報告するのが当たり前になっていたんです。
「全部話せるなんて、うちは仲良しだな」
そんなふうに信じ込んでいました。
でも今振り返ると、
それは〝信頼して何でも話していた〟というより、
〝親に合わせて生きていた〟という側面の方が大きかったかもしれません。
親の反応を確かめながら話すことで安心していたし、
「それは違うんじゃない?」
と言われれば自然とそちらに従っていた。
つまり、親の意見を基準にして、
自分の考えや感じ方を上書きしていたんですよね。
そうして生きていると、
親から特別に褒められることもなければ、
強く叱られることもない。
波風は立たないけれど、
自分らしさを認めてもらえた実感もない・・・。
そんな状態が当たり前になっていきました。
さらに私は三姉妹の真ん中。
一番上の姉のように厳しく叱られることもなく、
末っ子のように甘えられるわけでもなく、
どっちつかずの立ち位置で、
空気を読んで上手くかわすスキルばかりが育ちました。
そのせいか逃げ癖も強く、
「どうせ私なんて」という自己評価が
無意識に刷り込まれていったように思います。
加えて「あなたはこういう子だよね」
と決めつけられることも多かった。
「さらっと交わすよね」
「適当だよね」
褒め言葉でも叱責でもない、ただのラベル付け。
でも、そうした言葉の積み重ねが
〝自分像〟を形づくってしまったのだと思います。
だからこそ、
〝人にどう見られるか〟という感覚が強く染みついたまま
大人になってしまいました。
結婚や子どもを持つ未来を当然のように描き、
レールの上を進むことが正解だと信じ込んでいたんです。
けれど、心の奥にはずっと違和感がありました。
「このままじゃない」という感覚が強くなり、
勇気を出してレールを外れたとき、
私はブログという道に出会いました。
副業を経て脱サラを決意したあの瞬間から、
私の人生は大きく変わり始めたんです。
親からも「本当に変わったよね」
と言われるようになりました。
でもその言葉には、私への喜びだけではなく、
寂しさや不安も混ざっていたのだと思います。
新しい世界へ踏み出す私の姿は、
親の目には「別人になってしまった娘」
と映ったのかもしれません。
そこから改めて気づいたのは、
自分がどれほど親からの言葉や価値観に縛られていたか
ということでした。
さらに親の背景をたどると、
因縁のようなものが見えてきます。
私の親はとても厳しい家庭で育ち、
自由がなく、早くに結婚することで
そこから抜け出した人でした。
だから「結婚=ゴール」という価値観を強く持ち、
自己犠牲的な生き方を当たり前のように選んでいました。
その姿を見て気づいたんです。
私は親の価値観をそのまま受け継いでいたことを。
親が歩んできた道をなぞるように、
自分も「こうあるべき」
という思い込みに縛られていた。
気づいた瞬間、私は愕然としました。
まるで自分の人生だと思っていた舞台の台本が、
実は親から渡されたものだった。
そう突きつけられたような感覚でした。
そして考えたんです。
もし私がこのまま気づかずに生きていたら、
同じ価値観を子どもにまで渡してしまうのではないか、と。
実際、私も子育てをしていて実感します。
「あなたは慎重だから」と声をかければ、
本当にその通りに行動してしまう。
初めて会う人に声をかける場面でも
「自分は積極的にいっちゃいけない」
と無意識に引いてしまう。
その結果、新しい友達をつくるチャンスまで
逃してしまうこともあります。
だからこそ、まず自分が気づいて線を引くことは、
子どもが自分の未来を自由に描けるかどうかにも繋がっていくのです。
私たちは無意識のうちに
〝親の物語〟を背負って生きています。
でも、それを「自分の選んだ物語」
に書き換えることはできる。
そのために必要なのは、ただ一つ。
「これは自分の声ではなく、親の声なんだ」
とはっきり意識すること。
頭の中に響く否定的な声や制限の言葉は、
幼い頃に刷り込まれたもの。
今の自分が本当に望んでいる声ではないはずです。
だからこそ、気づいた瞬間に境界線を引く。
「これは親の考え方。私は別の選択をする」と決める。
その一歩が、人生に新しい余白を生み、
そこから初めて
「自分が選びたい未来」
「自分が描きたいストーリー」
を選び直すことができるんです。
私は「親の悲劇のヒロイン的な在り方」
を無意識に真似ていました。
けれど、気づいたからこそ立ち止まれた。
未来を描きながら、過去から受け継がないと決めるものを選ぶ。
その二つの視点を持つことが、
今を自由に生きるためには欠かせないのです。
もしあなたの中にも
「親から言われた言葉がまだ心に残っている」
「自分はこういう人間だと決めつけられてきた」
という記憶があるなら、
それを一度振り返ってみてください。
そしてそれを「自分の本音」ではなく
「誰かからの声」として切り分けてみてください。
「こう言われてきたから」
「自分はこういう人だから」
と思い込んでいるうちは、
どうしても同じ舞台で同じ台本を演じ続けてしまう。
でも、台本を手放して新しい役を
選ぶことだってできるんです。
大切なのは、その瞬間に「選び直す勇気」を持つこと。
小さなことで構いません。
「今日はいつもと違う道を歩いてみよう」
「これまでやらなかったことを一つだけやってみよう」
そんな小さな行動の積み重ねが、
新しい未来を切り拓いていきますので。